2025/06/20 10:54
— シームレスな音作りのための小技と考え方 —
ループ素材は、DTMや映像制作、ゲーム音楽など幅広いシーンで活躍する便利な素材です。しかし、そのまま使うと「つなぎ目」がバレバレで、リスナーの集中をそいでしまうことも…。今回は、ループをより自然につなげるためのテクニックをいくつか紹介します。
1. クロスフェードで滑らかに
つなぎ目にわずかなクロスフェード(数ミリ秒〜100ms程度)を入れることで、クリックノイズや音の断絶感を防げます。特にオーディオ素材(WAVなど)をDAWに並べるときは、波形の立ち上がり・立ち下がりが急な場合に効果的です。
2. ループポイントの“耳での確認”を習慣に
ループを設定するときは、波形だけで判断せず耳で繰り返し確認しましょう。拍の途中で切ってしまうと違和感の原因になります。特にパーカッション系は拍の頭と終わりのアタックの位置に注意。
3. フェードイン・アウトのタイミングを工夫する
最初と最後の小節の頭とお尻に短いフェードを入れることで、“空気感”の断絶を和らげられます。特にパッド系やアンビエント素材では有効です。
4. MIDIループはクオンタイズでチェック
MIDI素材の場合、ノートが拍をまたいでいないかを確認しましょう。特にロングノートやアルペジオで、最後のノートが中途半端に終わっていると、ループ時に音切れのように感じることがあります。
まとめ
ループのつなぎ目は、ちょっとした調整で“プロっぽさ”がぐっと増します。
**「聴かせるループ」と「バレないループ」**の違いは、こうした細かい気配りの積み重ねです。
次回、あなたが制作するループ素材は、つなぎ目にもひと工夫を。
聴く人に気づかせない、自然な音の流れを目指してみてください。