2025/06/30 16:42

ボコーダーは、まるでロボットが歌っているかのような声、あるいはSF映画のようなサウンドを生み出すことができる、DTM(デスクトップミュージック)における非常に魅力的なエフェクトです。初心者の方にとっては難しそうに感じるかもしれませんが、仕組みを理解すれば、あなたの曲に唯一無二の個性を加える強力なツールとなるでしょう。

ボコーダーって何?

ボコーダーは、簡単に言うと2つの異なる音を合成して新しい音を作り出すエフェクトです。

モジュレーター(変調元): 声やドラムなど、音の情報を抜き出す元の音源です。主に声が使われることが多いです。

キャリア(搬送波): シンセサイザーの音など、モジュレーターの情報を乗せる土台となる音源です。

ボコーダーはモジュレーターの音の高低や強弱などの情報を分析し、その情報をキャリアの音に適用することで、キャリアがまるでモジュレーターの音源のように「歌う」サウンドを作り出します。

 

DTMでボコーダーを導入する方法

多くのDAW(Digital Audio Workstation)には、標準でボコーダープラグインが搭載されています。もし搭載されていなくても、フリーや有料の高品質なプラグインが数多く存在します。

基本的な使い方の流れは以下の通りです。

1. ボーカル(モジュレーター)トラックの準備: あなたの歌声や話声を録音したトラックを用意します。

2. シンセサイザー(キャリア)トラックの準備: ボコーダーの土台となるシンセサイザーの音色を用意します。パッドやストリングス、シンプルな波形(のこぎり波、矩形波など)がおすすめです。

3. ボコーダープラグインの挿入: シンセサイザートラックにボコーダープラグインをインサートします。

4. ルーティング(音の送り先の設定): ボコーダープラグインの入力に、ボーカルトラックからの信号を送るように設定します。これはDAWによって「サイドチェイン」や「センド」などの方法で行います。

これらの設定が完了したら、シンセサイザーを鳴らしながらボーカルを再生してみましょう。シンセサイザーの音がボーカルに合わせて変化するはず!


ボコーダーは、あなたの音楽に新たな表現の幅をもたらすエキサイティングなエフェクトです。最初は思うような音が出なくても、色々な設定を試したり、異なる音源で実験してみることで、きっとあなただけの個性的なサウンドを見つけることができるでしょう。ぜひボコーダーを使いこなし、あなたの曲に魔法をかけてみてください!